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高齢親のインプラントは大丈夫?認知症との関係と後悔しないための注意点

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インプラントには認知症リスクを軽減 という良い側面もありますが、認知症になると手入れが難しくなるという懸念点もあります。ここでは、高齢親のインプラントは大丈夫?認知症との関係と後悔しないための注意点を解説します。

「しっかり噛む」ことが認知症予防につながる理由

食事の際に咀嚼することで認知症予防につながりますが、その理由が気になるものです。ここでは、しっかりと噛むことが認知症予防につながる理由を解説します。

脳への刺激

大脳皮質のおよそ30%を占める前頭前野は、コミュニケーションや感情の制御、意思決定、記憶のコントロールといった働きを担います。しっかり咀嚼すると、前頭前野が活性化されます。これは高齢者において特に顕著で、認知能力の向上につながるのが特徴です。

また、海馬は脳の中心に近い部位にあり、記憶力や空間認知能力を司っています。脳に入った情報は海馬で整理された後、大脳皮質で保存されます。海馬は記憶の司令塔とされる重要な部分です。そのような海馬の機能が、しっかりと噛むことにより活性化されやすくなります。インプラント治療を受けて咀嚼するようになると、認知症のリスクを軽減できます。

参照元:宝田歯科クリニック(https://tkrd.or.jp/blog/3979/)

噛み合わせと認知機能

自分の歯のような感覚で噛めるインプラントは、入れ歯と比較して咀嚼力を維持しやすく、認知症リスク低減に寄与します。

2011年神奈川歯科大学が行った厚生労働科学研究では、以下のことがわかっています。

歯がほとんどなく入れ歯・インプラントを使用していない人は、天然歯が20本以上残っている人と比較して認知症発症リスクが1.9倍も高いと報告されています。

歯の本数が減ると認知症リスクが高まる理由は、咀嚼力が低下するためです。同研究では、歯をほとんど失っていたとしても人工歯を使用している場合、天然歯が20本以上残っている人と認知症のリスクに差がないという結果が出ています。

参照元:スマイルインプラント(https://e-implant-tokyo.com/smile-implant/archives/3178)

食事と精神面

食事と精神面とも深い関連性があります。

インプラントは天然歯とほぼ変わらずに噛むことができるので、硬いものや弾力のあるものなどもスムーズに摂取できます。入れ歯は、口の中の粘膜を覆うつくりのため、熱さや冷たさ、味を感じにくく、食事を充分に楽しめないケースも。

しかし、インプラントなら味や食感を存分に楽しめるメリットが期待できます。好きなものを食べられることがQOL(生活の質)を高め、意欲低下予防にもつながります。

認知症を発症した際に生じるインプラントのリスク

認知機能が低下すると、指先の作業に時間がかかったり歯磨きへの概念が薄れたりすることで、口腔衛生状態が悪化するリスクがあります。 ここでは、認知症を発症した際に生じるインプラントのリスクを解説します。

インプラント周囲炎の増大

認知症によって日常的な口腔ケアが困難になると、インプラント周囲炎が起こるリスクが高まります。インプラントは治療後も継続的なケアをしなければならず、認知症の発症・進行により管理が不十分になると、このようなリスクを高めてしまうでしょう。

介護者の負担と治療拒否

認知症を発症することで仕上げ磨きを嫌がったり、歯科受診自体を拒否したりするケースもあり、介護者の負担が増大する可能性もあります。また、もしインプラントの状態が悪化した場合、認知症があると撤去・除去のハードルが上がりやすくなる可能性も。

状態が悪化した際にはインプラントの撤去手術が必要になりますが、全身状態や認知症の進行具合によっては手術のリスクが高くなります。

将来のリスクを減らすための事前対策と予防法

将来のリスクを減らすための事前対策や予防として、どのようなことを行えばよいのでしょうか。ここでは、事前対策や予防法をご紹介します。

設計段階での考慮

将来手入れがしやすい形状(取り外しが可能なオーバーデンチャーなど)を選択肢に入れるのも1つの方法です。

インプラントオーバーデンチャーとは、2〜4本のインプラントを顎の骨に埋め込んで入れ歯を安定させる治療法です。入れ歯自体は着脱可能であり、日常的なお手入れも簡単に行えます。

参照元:梅田クローバー歯科クリニック(https://www.umeda-clover.com/menu/implant_overdenture.html)

定期メンテナンスの継続

高齢になると、加齢や全身疾患の影響などにより唾液分泌が減少し、口腔乾燥症が生じやすくなります。また、気付かない間に虫歯や歯周病が進行している場合があります。

定期的に歯科検診を受け、早期発見・早期治療を心がけましょう。認知症による症状が出る前から定期受診を習慣化し、クリニックとの関係性を築いておきましょう。

家族・介護者との情報共有

本人が認知症などで正確に伝えられなくなったり、寝たきりになったりした場合、インプラントの存在を知らないと適切な口腔ケアが行なえず、インプラント周囲炎を引き起こすリスクが上がります。

そのようなケースに備えて、どこへインプラント埋入を行ったのか、あらかじめ家族やケアマネジャーに共有しておくことが重要です。また、インプラントカードの保管場所についても共有しておくのが望ましいです。

訪問歯科の活用

年を重ねると、足腰が不自由になり、通院が難しくなる場合もあります。そのようなケースでも、訪問歯科診療でケアを継続できる体制を確認しておくことも忘れないようにしましょう。

インプラント治療は認知症によるリスクも考慮しておくことが重要

認知症を発症した際に生じるインプラントのリスクとして、インプラント周囲炎の増大や介護者の負担と治療拒否などさまざま挙げられます。インプラントは認知症予防に大きなメリットがある一方、将来のメンテナンス計画が不可欠と言えるでしょう。

歯科医師と十分相談のうえ、ライフステージに合わせた選択をしていくのが望ましいです。