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インプラント治療は通常、数か月間かかります。抜歯や骨が足りない場合の手術などをおこなった場合には、さらに治療期間がかかり、半年以上になることもあります。しかし、長期間の通院は患者さんにとって負担となりますし、経済的な心配もあります。そこで、本記事ではなるべくインプラント治療を短縮させる方法について解説していきます。
インプラント治療が長期間を要するのは、顎の骨にチタン製人工歯根(インプラント)を埋め込む外科手術が必須であり、その後の骨との結合(オッセオインテグレーション)に3~6ヶ月かかるためです。人工関節等の埋め込みと同様、体内で人工物が安定するまでの治癒期間が必要になります。通常、手術はインプラント埋入と連結装置(アバットメント)装着の2回手術(2回法)がおこなわれるため、このスケジュールも治療期間が長くなる原因です。これらの理由を踏まえて、インプラントの治療期間を短縮させる方法を以下に解説します。
インプラントには100以上の種類があり、それぞれデザインや大きさが異なり、中には骨との結合が早いように開発されたものも存在します。例えば、ハイドロキシアパタイトという物質で表面をコーティングしたインプラントは、埋入後の骨との結合を促進し、結果として治療期間の短縮に繋がります。また、表面に親水性の高い加工を施すことでも、骨との結合を早める効果が期待できます。さらに、ショートインプラントと呼ばれる短いインプラントを用いることで、骨を増やす手術を回避できることもあり、治療期間を短縮できるケースもあります。
手術の回数を減らす「1回法」を選択することも治療短縮につながります。これは、通常2回必要な外科手術を1回で済ませる方法です。1回法が適応になるのは顎の骨の状態が良好である必要があり、骨が不足している場合は実施できない場合があります。ただ、症状にもよりますが、骨再生療法を併用することで1回法が適用できるケースもありますので、歯科クリニックに相談をしてみましょう。
All-on-4(オールオンフォー)は、すべての歯を失った患者さんが適応となるインプラント治療法です。通常、無歯顎(むしがく:歯がすべて無い状態)の場合には多数のインプラントを埋入する治療が必要となり、費用や治療期間、身体的負担が増大します。しかし、All-on-4では4本のインプラントを埋入するだけで、総入れ歯に相当する全ての上部構造を支えられる治療です。これにより、治療期間の短縮はもちろんですが、治療費の抑制、そして患者さんの心身への負担軽減という大きなメリットが得られます。
ご紹介してきたようにインプラント治療には、治療期間を短くする方法がいくつかあります。しかし、すべての方に実施できるものではなく、症状によっては適応できない場合もあります。自分にどのような治療が適しているかは、必ず歯科クリニックに相談をしてください。