インプラント治療の適応症について

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「適応症」とは、治療に対して有効だと考えられる症状のことです。そして、インプラント治療でも適応症があります。基本的には歯を失ってしまった場合ですが、そのほかにもさまざまな指針がありますので、詳しく解説していきます。

インプラント治療の適応症とは?

インプラント治療の適応症は、1本〜歯を失った人・総入れ歯の人・部分入れ歯の人・入れ歯治療が苦手な人・入れ歯治療で不便を感じている人などになります。治療は、人工歯根を顎骨に埋入して、そこに上部構造(人工歯)を装着し機能させるものです。インプラントは歯を失った場合の他の治療と異なり、外科手術を伴います。そのため、治療を実施するには、さまざまな指針があります。例えば、インプラント治療に一番重要なことは、インプラント体と顎骨が強固に結合すること(オッセオインテグレーション)です。このオッセオインテグレーションが達成できない場合には治療が失敗となってしまいますので、重度の糖尿病など傷の治癒が不十分な場合や顎の骨が極端に少ない場合などは、治療ができない場合があるのです。

インプラント治療における制限について

上記でご紹介したように、インプラント治療の適応症は基本的に歯を失ってしまった場合です。しかし、治療においては、適応と判断されるために、さまざまな制限があります。

年齢による制限

まず、年齢による制限から解説していきましょう。インプラント治療は基本的に子供は適応外となります。それは、顎の骨が成長段階のためです。天然歯の歯根は成長とともに変化していきますが、インプラントは人工歯根のため、顎が成長してもそのままになってしまうからです。そのため、成長が止まったことを確認して、治療をする必要があるのです。一方で、年齢の上限はありません。

健康状態による制限による制限

前述したように、インプラント治療は、患者さん状態によっては適応外になることもあります。インプラントは外科手術を伴う治療であり、健康状態により手術に耐えられない場合もあるからです。一例をあげると、糖尿病の方や透析治療を受けている方は注意が必要です。免疫力が低下しているため、感染症のリスクや手術後の状態が安定しないなどのリスクがあり、治療ができない場合があるからです。また、高血圧の方や血液をサラサラにする薬を服用中の方も、手術のリスクが高く、治療ができないことがあります。ただし、一概に不適応となるわけではありません。しっかりと主治医と相談をして対策を取れば、治療可能なこともあります。

顎骨の状態が不十分なことによる制限

口腔内の状態が悪いと、インプラント治療ができないことがあります。一例としては、顎骨の密度や厚みが不十分なケースでは、インプラント体を埋め込んでも、オッセオインテグレーションが得られないこともあります。骨密度は年齢とともに低下するため、高齢の方ほど注意が必要です。しかし、顎骨の厚みに問題がある場合でも、骨を増やす骨造成治療を行えば治療が可能になることもあります。

そのほか

上記のほかにもインプラント治療が適応外になる場合があります。妊娠中や授乳中は麻酔や薬、レントゲンなどによる影響が心配されますので、基本的には適応外です。また、喫煙などの生活習慣や治療をしていない歯周病がある場合なども、対策を取らなければ適応外となることがあります。

まとめ

インプラント治療を希望していても適応外という場合もあります。ただ、対策をすれば治療可能なケースも多いですので、自己判断はせずに、歯科クリニックに相談をしてみましょう。