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コーヒーやタバコの愛好者は多いと思います。しかし、インプラント手術をしたあとも、変わらずコーヒーやタバコを楽しんでも良いのでしょうか。どちらも刺激物なので、慎重になる必要があります。どのような理由によるのか、詳しく解説していきます。
まずは、手術直後にコーヒーやタバコはどのような影響を与えるのかを見ていきたいと思います。
結論からいえば、インプラント手術後にコーヒーを飲んでも、あまり身体やインプラントに影響が無いと考えられています。しかし、コーヒーにはカフェインが含まれています。適度なカフェイン摂取はリラックスする作用もありますが、摂取をしすぎると、中枢神経が過剰に刺激されて血圧が高くなったり、血管が拡張されて出血の可能性があるなどの悪影響が出ることもあります。カフェインの摂取量は個人によっても違いがありますが、基本的にはインプラント手術直後の数日間はコーヒーを飲むのを避けたほうが良いでしょう。
上記のようにコーヒーの場合には、インプラント手術後でもそれほど大きな問題はありません。しかし、タバコは非常にデメリットが多いです。タバコを吸うと血管が収縮したり、血液中の酸素が減少してしまいます。そうなると、手術後の傷が治る身体の働きが低減してしまうのです。また、タバコに含まれる有害物質は免疫機能に影響を与えます。そのため、インプラント周囲炎やほかの歯の歯周病そして虫歯などを引き起こすことにもつながります。歯科クリニックによっては、インプラント治療の際に強く禁煙を勧められることもあります。
コーヒーやタバコの身体への影響は上記にご紹介したとおりですが、人工歯の変色についても気になる方は多いと思います。コーヒーとタバコ、それぞれの変色の可能性についてご紹介します。
基本的にはコーヒーでインプラントの人工歯部分が変色してしまうということはありません。よく、保険診療の被せ物の場合にはコーヒーが原因で着色汚れになることがありますが、これは「ステイン」という物質によるものです。ステインはコーヒーに含まれるポリフェノールと、歯の表面を覆っている「ペリクル」という物質が結合することによってできてしまいます。ペリクルは歯のエナメル質を保護したり、再石灰化を促す働きがありますので、天然歯でもこの着色は起こります。一度着色してしまった場合には、普通の歯磨きでは落ちにくくなります。一方で、インプラント治療でよく使用される人工歯はセラミックが多くなっているため、ステインによる着色は起こりにくくなっています。ただし、プラスチックが含有されているハイブリットセラミックなどは注意が必要です。
短期的にはタバコを吸ってもそのせいでインプラントの人工歯に着色するということは、あまり無いでしょう。しかし、天然歯でも長年タバコを吸っていると、いわゆる「ヤニがつく」という状態になるため、人工歯でも同じ現象が考えられます。いずれにしても、前述したようにインプラント治療をする場合にタバコは悪影響があります。できれば、禁煙をするようにしてください。
インプラント治療を受ける時に、コーヒーやタバコなどの嗜好品については、必ず歯科医師に相談しておきましょう。特にタバコはインプラント治療に与える悪影響が大きいため、禁煙を強く勧められる場合もあります。インプラント手術を成功させるため、そして、長くインプラントを使用し続けるためには、事前にしっかりと相談をしておきましょう。