インプラントと天然歯の違い?

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インプラント治療を検討しているとき、天然歯との違いは気になるポイントのひとつでしょう。天然歯との違いを知ることで、インプラントの適切な使い方が理解できます。ここではインプラントと天然歯との違いをまとめました。

天然歯の特徴について

元々生えていた天然の歯のことを、歯科用語で「天然歯」と言います。人工歯であるインプラントと区別するための言葉です。天然歯とインプラントの違いを知るために、ここでは、天然歯の特徴を確認していきましょう。

歯根膜を持つ天然歯

天然歯の特徴として外せないポイントが「歯根膜」です。天然歯には歯根膜があります。歯根膜というのは、歯と骨の間にある組織です。食べ物を噛むときに歯にかかる力を吸収します。歯に加わる力が直接歯槽骨に伝わらないようにする、クッションのような役目です。

また、歯根膜には知覚神経が通っています。力が加われば、その力の大きさが分かるので、過度な力が加わった場合にリスクを避けられます。たとえば、とても硬いものを噛んだ時に気づかないまま噛むと、歯が折れるかもしれません。しかし、歯根膜が「これは硬い」と気づくので、それ以上噛むのをやめられます。

抵抗力が高い

歯肉と骨、歯根膜から血液が供給されることで、歯の周りには、細菌と戦う「好中球」が存在しています。歯と歯肉の間に細菌が溜まっても、その細菌を退治してくれる仕組みです。これが天然歯のもつ抵抗力。高い抵抗力は天然歯の特徴と言えます。

インプラントの特徴

天然歯の特徴を確認したので、ここではインプラントの特徴を見ていきましょう。天然歯との違いを知ることで、インプラントにしたときに生活の中で注意すべき点も分かります。天然歯の特徴の裏返しになりますが、チェックしてください。

インプラントは歯根膜がない

天然歯とは異なり、インプラントは歯根膜がありません。歯根膜は、クッションの役目です。そして、知覚神経で歯に加わる力の大きさを感じることができる組織。それがないということは、歯に無理な力が加わったとき、気づきにくいということです。

食べ物を噛むときに気を付けるのはもちろんですが、意識していないときが要注意。それは睡眠中です。睡眠中に歯ぎしりをするクセがあると、強い力で噛みしめてしまうかもしれません。インプラントに負担がかかる可能性が高いです。歯ぎしりのクセや強く噛むクセがある場合は、早めに歯科医に相談しましょう。

天然歯にくらべ抵抗力が低い

インプラントは、血液の供給が歯肉と骨の2方向からだけしか行われません。歯根膜がないので、歯根膜からの血液供給がないということです。血液供給が少ないということは、細菌と戦ってくれる「好中球」も少なく、細菌に対する抵抗力が低くなります。炎症が進んでも気づかないことも多いため、定期的な健診が大切です。

天然歯との違いを知ってインプラントを活用しよう!

天然歯は、本来持っている生体としての器官です。自分を守る役目がしっかりとあります。抵抗力の高さや刺激への対処などが得意です。インプラントが精密に作られているとは言っても、天然の歯にはかないません。違いを知り、インプラントが苦手なことを知り、適切な対処をすることが大切です。インプラントは、他の治療と比較して、体への親和性が高いので、注意点を把握して上手く治療に取り入れていくといいでしょう。