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脳血管障害の場合、インプラント治療は受けられるのかどうか気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
脳梗塞や心筋梗塞などを発症してから半年以内の場合、インプラント治療は基本的に行いません。
半年以上経っていても、服用している薬によっては、注意を要するケースがあります。
この記事では、脳血管障害でインプラント治療はできるのか詳しくご紹介します。脳血管障害でもインプラント治療が受けられるのかどうか気になっている方はぜひ参考にしてください。
脳血管障害(脳卒中)には、脳の血管が破れてしまう「脳出血」、血管が詰まる「脳梗塞」、クモ膜下出血などがあります。いずれも、高血圧がひとつの大きな原因といわれています。
高血圧の状態が長く続くと、動脈硬化が進み、やがて脳の血管が詰まって脳梗塞を起こしやすくなるのです。
高血圧の程度が強いと、脳の血管が破れて脳出血を起こすほか、脳血管の一部に動脈瘤ができて破裂し、クモ膜下出血が見られるケースもあります。このような病気のことを脳血管障害(脳卒中)と呼びます。脳梗塞を発生させる危険因子には、以下のものが挙げられます。
などです。上記の中でも高血圧が特に重要だと考えられており、高血圧を予防できれば、日本人の脳卒中は今より半分ほどに減るといわれています。
脳出血は、脳内にある細い動脈が何らかの原因で破れてしまうことによって、脳内出血を起こす病気です。脳内に出血した血液は、血腫となり、さらに時間が経つと脳にむくみが生じます。
この血腫とむくみが脳を圧迫すると、吐き気や意識障害といった症状が出現しやすくなり、脳へのダメージが大きくなります。
脳梗塞とは、何らかの原因で脳の動脈が閉塞し、血液がいきわたらなくなり、脳が壊死してしまう病気です。
呂律が回らない・言葉が出てこない・視野が欠ける・めまい・片方の手足のしびれ・意識障害といった症状が突然出現し、程度はさまざまですが、多くの方に後遺症が見られます。
脳血管障害にかかっていて、現在も治療を行っている方には、インプラント治療は不可と判断される可能性が高いです。
過去に既往歴があっても、現在の状態が良好で併発している疾患がない状況で、主治医から許可が出れば治療を受けられるケースもあります。
しかし、脳血管障害を発症して、半身麻痺による運動麻痺が見られる場合、術後の口腔清掃が困難なケースも少なくありません。
また、糖尿病や高血圧、心疾患などの持病がある方も多いため、インプラント治療を希望する場合、十分注意が必要です。
いずれにしても、インプラント治療を行う歯科医師はもちろん、脳血管障害の治療を担当している主治医に相談し、許可を得る必要があります。
76歳男性の事例をご紹介します。
脳梗塞を発症する10年ほど前にインプラント治療を受け、その後の経過は良好、口腔ケアも行えていました。しかし、脳梗塞を発症し、その後遺症で運動麻痺を生じてしまい、自分で十分な歯磨きを行えなくなりました。
メンテナンスを適切に行えないことから、インプラント体周囲の感染を起こしてしまい、除去が必要となりました。
脳血管障害を発症すると、知覚麻痺などを起こしやすく、正しくメンテナンスを行えないケースもあります。インプラントは、手術を受けて完了ではなく、適切なお手入れの継続が重要です。
正しくメンテナンスしていないと、除去せざるを得なくなるケースもあると認識する必要があります。
脳血管障害と診断されて現在も治療を受けている場合、インプラント治療は不可と判断される可能性が高いです。
しかし、脳血管障害の既往歴のある方の場合でも、併発している疾患や運動障害がない限り、インプラント治療を行える可能性があります。
インプラント治療を受けたい場合、まずは主治医にしっかりと相談するのが望ましいです。
脳血管障害以外の持病があってインプラント治療を考えている方も、必ず主治医に相談するようにしてください。