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インプラントのメリットとしてよく挙げられるのが「しっかり噛める」という点です。これは非常に大きなメリットですが、天然歯よりも強く噛むことによって周りの骨や歯に影響が出ることはないのか、と不安を感じる人もいるのではないでしょうか。
そこでこちらの記事では、噛む力が強すぎる場合にインプラントにはどのような影響が考えられるのか、予防する方法はあるのかといった点を解説していきますので、インプラント治療を検討されている方などはぜひ参考にしてください。
インプラントと天然歯の大きな違いのひとつが「歯根膜」があるかどうか、という点です。歯根膜は天然の歯の根にある薄い幕のことであり、噛んだ時にかかる圧力を吸収して分散させる役割や、噛んだ時の強弱、硬さを脳に伝えるセンサーのような役割を持っています。しかし歯根膜は歯の組織の一部であり抜歯をした時に失ってしまうため、インプラントには歯根膜がありません。
そのため、歯根膜のないインプラントは衝撃を感じにくく、力の制御が難しいといえます。その結果、インプラントを使用していると無意識に強く噛みやすい傾向があるとされています。
では、噛む力が強すぎる場合にはどのようなリスクが考えられるのでしょうか。以下では考えられるリスクを解説していますので、インプラント治療を検討している方や治療を受けた方などは参考にしてください。
前述の通り、インプラントには歯根膜がありません。そのため、噛む力が強すぎる場合には上部構造(人工歯)に直接的な負荷がかかります。その結果、上部構造のひび割れなどの破損を引き起こす可能性があります。また、日常的に歯ぎしりや食いしばりがある場合には、上部構造の摩耗が進んでしまうといったケースも考えられます。
インプラントに強すぎる時間がかかった場合、インプラント体と上部構造を繋いでいるアバットメントのネジにも負担が蓄積してしまい、だんだんとゆるみが生じてしまうことがあります。ネジがゆるんでしまった場合、人工歯のぐらつきや痛み、噛み合わせの違和感に繋がっていきます。さらに強い負荷がかかり続けると、ネジの破損など深刻なトラブルにつながるケースもあります。
噛む力が強すぎると、インプラントの周囲にある骨へ過度な負担がかかります。さらに不自然な力がかかることにより、周囲の骨に影響を与えてしまい、インプラント周囲炎を引き起こす可能性も考えられます。このように、インプラントに強い力がかかり続けることは、インプラント周囲炎の原因の一つとされているため注意する必要があります。
インプラントは天然の歯のように沈み込むことがなく、さらに硬く変形しません。この点から、噛む力が強すぎる場合にはインプラントの反対側に生えている天然歯(対合歯)に大きなダメージを与える可能性があります。その結果、対合歯が磨耗する、歯が欠ける・割れるといった破折のリスクが高まります。さらに強い力がかかり続けた場合、対合歯の歯根にヒビが入る可能性も考えられます。
噛む力が強くなってしまう原因には様々なものがありますが、例えば歯ぎしりや食いしばり、噛み合わせの不調整、ストレスや生活習慣などが挙げられます。また、精神的なストレスがあることで歯ぎしりや食いしばりが発生するケースもあるとされています。強いストレスにさらされている場合、無意識に咬筋が緊張しやすくなるため、日中だけではなく寝ている間にも強く噛み締めてしまう、といった状況につながります。
また、長期間インプラントを使用していることで噛み合わせに変化が生じてしまい、インプラントに予期せぬ強い力が加わってしまう原因となる可能性もあります。
インプラントに強い力がかからないようにするには、定期検診を受けることが大切です。定期検診を受けていれば、何か問題がある場合にも早期発見が可能になります。また、定期検診などの際に噛み合わせもしっかりと見てもらえば、噛み合わせの変化などによってインプラントに強い力がかかるリスクを減らすことに繋げられます。
このように、インプラントは「入れて終わり」ではなく、定期的な検診を受けて問題が発生していないか、噛み合わせに変化が生じていないかなどを確認してもらうことが非常に重要であるといえます。
こちらの記事では、インプラントに強すぎる力がかかった場合に発生する可能性があるリスクについて解説してきました。インプラント治療を行った後は強く噛めますが、強すぎる力だとトラブルが発生する可能性があるため、しっかりとコントロールを行っていくことが必要です。
トラブルを防ぐには定期検診をしっかりと受けることや、自宅でのケアを十分に行うことが大切。適切なケアと管理を行っていけば、インプラントを長く安全に使用することにつながります。